最近「FIRE」って言葉をよく聞くし、FIREに関する本をよく見るけど、いつからあるんだろう?
このような悩みを解決します。
この記事を読めば、次のことがわかるようになります!
FIREのルーツはある1冊の本だった
1992年2月に発売された「Your Money or Your Life」(著:ヴィッキー・ロビンさん、ジョー・ドミンゲスさん)がFIREのルーツとされています。
この本は、2021年5月に日本でも「お金か人生かーー給料がなくても豊かになれる9ステップ」というタイトルで発売されています。
大人になってしばらくたつと、人生のほとんどの時間を仕事に使っていることに気づきます。
1日24時間の中で、どういった割合で生活してるかを考えてみると、ほとんどの人が以下のような生活習慣になっているのではないでしょうか。

もしかすると、仕事に割く時間がもっと多い人もいるかもしれません。
「残業」することで、自分の貴重な「時間」と「お金」を交換している人も多いです。
このような仕事中心のライフスタイルを送っているのは、日本もアメリカも同じです。
そしてこのような生活は、定年を迎える60歳〜70歳まで続きます。
こんな仕事ばかりの人生を送るのは嫌だ。定年まで働かない方法はないのだろうか?
この本では、退職は年齢で決まるものではなく、経済的な数字で決まるものだと教えてくれます。
60歳〜70歳という定年がゴールなのではなく、経済的に自立できる資産を貯めた瞬間に退職すればいいという、今まで当たり前と思われていた考え方を打ち破りました。
アメリカ人にとって当たり前のライフスタイルを変えた1冊です。
FIREというライフスタイルをめざせば、定年まで働かなくてもいいんだね!
しかし、実際にFIREというライフスタイルが広まったのは、この本の発売から20年経った後でした。
FIREの火付け役はピート・アデニーさん
書籍「Your Money or Your Life」の発売から約20年後の2010年代、FIREというライフスタイルは大きな注目を集めました。
そして、ミレニアル世代(2000年以降に成人を迎えた世代)を中心にFIREムーブメントが加熱し始めました。
その火付け役となったのが、Pete Adeney(ピート・アデニー)さんです。
ピート・アデニーさんってどんな人なの?
彼は、当時勤めていた会社を30歳の若さで退職し、今でも余暇の生活を送っているFIREの第一人者です。
1990年代後半から2000年代初頭にかけて、当時の妻とともにカナダでソフトウェア・エンジニアリングの仕事をしながら、FIREするための資産を育てていきました。
当時の年収は、1人あたり年間平均約6万7000ドル、日本円に換算すると約750万円なので、世帯年収は約1500万円でした。
それだけの収入があれば、広い部屋に住んだり、いろんなところで遊んだりと、裕福な暮らしをしているんだろうなぁと想像しますよね?
しかし、彼らは違いました。
彼らはまわりの同じくらいの収入をもらっている家庭と比較すると、半分以上も低い支出でライフスタイルを築いていました。
そして、余ったお金のほとんどをインデックス投資や賃貸住宅に投資することによって、FIREの資産を貯めてきました。
2005年、20万ドルの家と60万ドルの資産が貯まったところで、30歳の若さでリタイアしました。
彼はその経験を、ブログ(Mr. Money Mustache)に書き綴っています。
2010年代にFIREムーブメントが生まれる
ピート・アデニーさんのブログがきっかけで、欧米を中心にFIREというライフスタイルの考え方が広まり、2010年代、FIREムーブメントが加熱することになります。
ヨーロッパでも、「FIREhub.eu」という欧州向けのFIRE専門ウェブサイトが立ち上がっています。
この頃の米国株式市場は非常に好調だったため、FIREブームの追い風となりました。
日本でのFIREムーブメント
日本でのFIREムーブメントは、2020年代に加熱し始めます。
日本でのFIRE火付け役である穂高唯希(@FREETONSHA)さんは、ピート・アデニーさんと同じ30歳の若さでFIREを達成します。
そして、ブログ(三菱サラリーマンが株式投資でセミリタイア目指してみた)を通して、自身の経験を書き綴っています。
その後、書籍「本気でFIREをめざす人のための資産形成入門」を出版。この頃から日本でもFIRE本が次々に出版されていきました。
まとめ
ここまで、FIREムーブメントがいつ起きて、火付け役が誰だったかを解説してきました。
- FIREのルーツは1992年発売「Your Money or Your Life」
- 2010年代に欧米でFIREムーブメントが加熱
- 火付け役はピート・アデニーさん
- 2020年代には日本でもFIREムーブメントが加熱
- 日本での火付け役は穂高唯希さん
FIREというライフスタイルの考え方は、まだまだ新しく、一部の人には受け入れがたいものとなっています。
しかし、20代や30代の若い人たちにとっては、FIREはとても魅力的なものに思えるはずです。
FIREは贅沢な暮らしができないと思う人もいるかもしれませんが、それは誤解です。
ピート・アデニーさんも穂高唯希さんも、出費はできる限り抑えていますが、それは節約して我慢しているわけではなく、自分に必要なもの、価値のあるものを見極めて、それだけにお金を使うようにしているだけです。
つまり、徹底した無駄遣いの削減により、幸福度を下げずに節約を実践しています。
今後、FIREムーブメントはさらに加熱してくると思います。
このブログでは、FIREに関する様々な内容をまとめていますので、FIREに興味がある方、FIREをめざす方は、ぜひ他の記事も読んでいってください。
この記事のおさらい
Your Money or Your Life
お金か人生かーー給料がなくても豊かになれる9ステップ(日本版)
2010年代
2020年代(今まさに注目され始めている)